8/05/2013

Fishing : 我孫子と取手の間隙/赫奕たる異端 2/2

雑感を交えて書いてみます。
以下なんらfishing lifeの質的向上に貢献することは無いでしょう。

1. 端境期利根川

利根川取手、栄橋南詰、木下β付近つまりホームグランド巡回サーベイしてみました。
Rod Hugwar 8.2M、reel biomaster4000+PE2号のモバイル兵装。Rig original floating type。
餌は小鯵。敢えてnest pointを避け通常pointを狙いました。


結果:
30-40cm 10匹以上。非常に満足できない結果でした。
今回の標準的ゲームサイズ。




考察:

2012年生の12-15cm個体を小学生、2011年生の30cm前後個体を中学生とすると、40xm前後は2010年生の高校生でしょう?

今年の繁殖に寄与する50cm超級個体は釣れませんでした。例年利根川のパターン。

この時期利根川で50cm超級雌個体は偶に釣れますが、大型狙いは難しい時期です。

特に雄50xm超級が連れる場所は貴重。

この繁殖期に雄は回遊しているはずはなく、つれたpointはnestがある場所だからです。

ところで繁殖期のCCFの行動ですが、過去に読んだ国内内水面試験機関およびUSの文献から推測すると以下のように解釈できます。

繁殖期は水温が20℃を越える頃から始まります。

雄が河岸近くの穴等にnestを単独で構えるようです。

但しこれはUSの話であり、広大かつ傾斜のなだらかなUSの平野だと水深変動は少ないでしょうが、日本は天候により水深変化が大きい。やはり深場もしくは深場を備えるワンドがnest pointと推察しています。

雄は繁殖期に複数回にわたり雌をnestに招き交尾するようです。

放卵後雌はnestから追い出され雄が単独で稚魚を守るようです。

つまり大型雌個体は釣れる可能性があるわけです。

繁殖期は意外に長く、過去常盤利根川で9月上旬に捕獲した60cm雄個体は非常に痩せており2kgなかった記憶があります。育児に体力を消耗したものでしょう。

つまり複数回の産卵に渡り雄が稚魚を保護している可能性があります。

産卵から孵化までの積算温度は埼玉の試験場によると20℃で10日。
魚の産卵行動といえばサケはよく知られていますが、あのように放卵放精後に個体死に至るのは魚類では少ないパターンですね。どちらかというとトゲウオのパターンに近いようです。
やはり大型狙いは3月下旬-6月上旬でしょう。

対策は、日中から夕刻へのシフト位でしょうか。もちろん霞ヶ浦という選択もあります.



2. 歓迎バスボート
開高健のオーパ!に、アマゾンでは水面を叩いて魚を集めるとの記述がありました。
当時ヤマメ釣の経験しかなく、魚は警戒心が強いという先入観からすると驚きでした。
CCFの行動は、これですね。バスボートが通過した直後に非常によくアタックしてくれた記憶があります。波により水面下に騒ぎが起きると捕食のチャンスなのでしょう。
アグレッシブな性格なのでしょう、水面下で騒ぎがあると近寄ってくるわけですから。
実際通過直後に掛かったことが多かった気がします。
ということで、バスボート通過熱烈歓迎。



3. CCFの日常生活
以下はアクアリストの経験からの推測です。

我々が住む陸上とCCFの棲む利根川水面下での生活での大きな違いを考えます。

娯楽の有無と日陰でしょうか?

小型のコイ科やカラシン科の魚のように自然環境下でbaitの位置付け魚では観察されませんが、小型シクリッドや小型アナバス科等の魚(アピストグラマ、小型グラミ、アフリカ産卵生メダカetc)、つまり限定されたエリアでの生態系の肉食性上位生物の飼育下行動です。

彼らは、水槽中央のオープンスペースでボーっとしていることはありません。

おおよそ水草の陰など蛍光灯光が直接当たない場所を好むようです。
他にも彼らは水槽内でレイアウト上水流の変化が大きい場所にたむろしていることがあります。
具体的に水槽の映像があれば分かり易いですが、そこに居ても捕食には有利とは考えられず更にそこでjumpしますがなんらmeritは無いだろう行動を取ります。
いわば遊んでいるとしか思えない行動をとることがあります。
つまり流れの変化がある場所が、彼らの数少ない娯楽pointであるかもしれません。

木下で言えば、あの吐き出しの急流部分は、意外に中型個体が釣れます。

そこで個人的にCCFの行動をモデリングすると取手6号線下から防災船着場あたりを想定します。
防災船着場は日中釣れません、南の日照で日陰になる部分が殆ど無いからです。
おそらく日中は対岸の我孫子の深場にたむろし夕刻に防災船着場辺りまで回遊するのかもしれません。
さらに午前午後でどこに日陰ができるか考慮する必要があるかもしれませんが、個人的に午前からfishingすることは殆どありませんので未確認です。

まあ防災船着場でも30-40cm個体は釣れますが本来のターゲットではありません。
深場ですが利根川航行参考図からすると、取手から木下まで連続的に深場が連綿と繋がっている訳ではありません。例えば取手大利根橋近辺の大型個体が相野谷川周辺の浅瀬を越えて回遊するとは考えられません。
おそらくは取手我孫子青山のCCFはそこの深場、栄橋周辺個体はそこの深場内を回遊すると考えています。
ここは利根川では貴重なJR鉄橋と大利根橋による日陰があります。栄橋、若草大橋も同様ですが橋の近くはアクセス可能な好pointです。JR鉄橋は残念ながらアクセスしにくいようです。
この仮説を支持するため、日中対岸の青山落しで確認する必要があります。
そこで行ってきました。

電車釣行派には、面倒な場所なので今回はPanasonic X-speedで出撃。

FrontをFSA 2速に変更後乗るのは初めてshake down。バスを使うと1km以内まで行けるようです。
Hugwar+Biomaster3000HGの軽装備で出発。

自転車には快適ではない6号線ですが我孫子に至るとかなり路側帯も快適になります。
All Alumiのkomfitzに比較すると、X-speedは、かなり快適な乗り心地です。Carbon forkが効いているのでしょうか、26インチタイヤの効能かは不明。




結果はこれ。


あっさり釣れました。もう一例は30cm。1.5時間で撤収。


我孫子からの取手側の眺め。

普段は対岸大利根橋P09からP08付近にキャストします。側面から眺めると意外にP08まで距離があります。大利根橋P09からはこの時期東南東の風が卓越し、なかなかそこまでキャストできません。


4. 利根川のカワウは何を食べているか
利根川では、市街地と違う種類の鳥類が観察されます。カワウ、カイツブリ、カワセミ、コサギ、アオサギ等魚食性の鳥がみられます。鳥類は飛行自体に非常にエネルギーが必要なようで体格の割に必要な餌の量は多いようです。

カワウなどは、結構な大食漢なようです。

カワウが居る辺りは、彼らが捕食可能なサイズおそらく30cm程度もしくはそれ未満の魚が豊富にいると考えられます。その種類は不明ですが、鰭条が特に鋭利な30cm級CCFとは思えません。

そこでカワウを指標にキャストします。残念ながらカワウのいる場所は意外に沖合で届きません。

ライン放出量70m程度ですが流される事等考慮すると沖合40m程度しかキャストできていません。

利根川の川幅は200-300mあります。

私は利根川航行参考図をA4サイズでprint out携行しています。

今一度参考図を冷静に眺めます。次いで冷静にキャスト可能距離を考えると、3.6m Carp rod 15号 sinker + float rigで、ライン放出量80mが限界です。沖合60mまでキャストしても、流されることを考えると40mまででしょうか。つまり利根川は河岸から40m程度。右岸左岸を考えても6割から7.5割は未知の領域ということです。

最近他の方と小型Silvercarpの所在地について話しました。おそらく生息域は、利根川のそれら6-7.5割のキャスト不可侵地域でしょう。流入河川に居るのではと推察もありますが、小貝川等は両岸からキャストで全域カバーできますがバスアングラーが30-50cm程度のSilvercarpを捕獲したとの話も聞きません。

つまり流入河川には60cm未満の小型Silvercarpは居ないようです。
可能ならカワウにその辺りの事情を伺いたいところです。
おそらくボラとSilvercarpでしょう。
カワウが彼らの群上空を通過すると、彼らの幼少期のトラウマからパニックジャンプしますから。



5. 栄橋南詰新生

綺麗に整備されましたね、ここは。但し何を目的としての整備かは知りませんが。
利根川航行参考図からは、若干眼前の水深は微妙かとの懸念がありますが、mission中に国土交通省が水深調査をしていたようで新規護岸中間辺りは5m。


下流部末端付近で8m以上あるようです(傍受です。あてにしないでください)。



本来は日陰のできる栄橋直下が望ましいのはやぶさかではありません。
新規護岸の上流末端でcatfishingしましたが、久しぶりに入れ食い状態でしたね。
2時間で30-40cmが10匹。



12-15cmのコアジを使いました。30-40cm級では丸呑みできない程度コアジは体高がありますが、実に奴等は執拗かつ強力にアタックしてきます。
試しに最初に鈴が鳴ったときに餌を引き上げてみます。
やはり腹部を真先に狙うようです。見事にコアジの内臓がなくなっています。
今回から携行rodは1本。過去2set用意しても同時に掛かることは一度もありませんでしたから。




考察:

護岸整備工事終了から間もないためか、今年の大型個体はnestを作らなかったようです。
河岸近くに深場がある事から、非常によいfishing pointになるでしょう。
徒歩3分程度でナリタヤ食彩館が、万全のバックアップでヒトおよびCCFの餌を供給してくれます。
栄橋近傍は利根川のなかでも川幅が狭窄し平時でも流が強いようです。
今回はfloating rig+6号sinkerではなかりrigが流されるようです。
できれば10号程度のsinker cast可能rodを用意されたほうが良いかもしれません。
根掛レベルは木下β吐き出し>木下γ石積み>栄橋>木下α上流>新木β、取手緊急船着場
意外に根掛はあるようです。当日は過去最大の末端価格(希望小売価格)7000円相当以上のルアーをサルベージしました。無くされた方には、非常に心苦しいです。

これを釣果とはみなしませんが、CCF10匹釣るごとにルアーを1個拾うもしくは川底からサルベージしてます。まあルアーanglerではないので、全てルアーアングラーに無償譲渡してます。

現在、電車釣行派に推薦できるpointは木下(βを除く)、取手6号線下P09そして栄橋南詰であります。

従前の例に倣い、釣果の再現性は一切保障できませんが。

6. Sinker素材

数年前にfishingを再開以来、同じメーカー?のsinkerを使用しています。
蛍光greenの軟質ビニールでcoatingされたsinkerです。
このsinkerは、意外に根掛の原因になるようで、力ずくでrigを回収すると見事にスナップを破壊もしくはスリーブからsinkerが脱落していることがあります。
軟質ビニールコートより摩擦係数の少ない素材を選択して頂きたいところです。

先日表面コートが剥離しつつも回収できたsinkerをみると、鉛(Pb、lead)ベースなのですね。

ガソリンおよびハンダから鉛が追放され環境中への放出量減少に勤めていたのに、ここに鉛が生残っていたのは驚きでした。この部分は多少比重が小さくとも鋳物等で代替できないものでしょうか?

鉄でしたら、生物には必須元素だから問題はないでしょう。
タングステン等の準レアメタルで代替するのも賛成できません。
水産物中の鉛が、anglerの使うsinker等の鉛由来だったら笑えます。
まあ実害はないでしょうが。
取手といえば防災船着場がmajorなpointですが、橋梁工事以降パッとしません。
工事以前は、河岸から2m以内でもこの時期Silver carpが水面近くに多数滞留し、ボラ幼魚が群れそれを追うスズキ?も見られました。
現在の取手防災船着場では、そのような風景はあまり見られないようです。
もちろん全くSilver carpとボラが居なくなった訳ではなく、以前ほどは見られないとの意味です。
やはりSilvercarpとボラのjumpが見られない利根川は趣に欠けます。




緊急船着場より数百m下流ですが、ここではSilver carpとボラがみられます。


久しぶりに取手でボラ幼魚の群をみました。以前は取手防災船着場の雰囲気を彷彿させます。

2 件のコメント:

青魚を狙って管理人 さんのコメント...

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管理人様
ご無沙汰しております。「青魚を狙って」管理人です。
栄橋南詰は、釣行時の通り道なので、気になっておりました。
水深はだいぶあるようですね。3m?の水深差が渦でも作れば。。。
いずれにしても、CCFおよびBlack Carpともに、Legendが生まれるポイントとなる可能性大ですね。
護岸が落ち着いたら、遡上時にチャレンジしてみたいと思います。
失礼しました。

Consuella さんのコメント...

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栄橋南詰護岸は、水深はかなりあるようですね。
しかも岸から近いところから急に深くなるようです。
栄橋直下は、相当根掛がします
ご注意ください。